現在、さいたま市では「居心地がよく歩きたくなるまちなか」を目指し、浦和駅周辺の旧中山道や駅前広場などを対象に「まちなかウォーカブル推進事業(道路の利活用実験)」が進められています。
自動車中心の道路から、歩行者が安全に憩い、滞在できる空間へ。言葉で言うのは簡単ですが、実際の街の中でどのように人の動きや温もりが生まれるのか。その生の空気感と取り組みを体感するため、先日、社内のメンバーとともに現地のフィールドワークへ行ってまいりました。
そこで目にしたのは、行政の提示する構想にとどまらない、地域の人々が自然と笑顔になり、街に関わりたくなるような「体験と対話に溢れた空間」でした。
移動のための道路が、価値のある「居場所」に変わる瞬間

現地で何より印象的だったのは、普段は「移動するために通過する場所」であった道路や広場空間に様々な工夫と仕掛けが施され、人々が思わず足を止める居心地の良い場所へと生まれ変わっていたことです。
空間の一角では、「浦和のイメージといえば何色?」「初詣に行くなら、玉蔵院と調神社どっち?」といった、地元ならではの愛着が湧くようなアンケートが実施されていました。通りがかりの市民の方々が「うちは調神社だなあ」「浦和といえばやっぱり赤でしょ」と足を止め、楽しそうに自分の声を共有していく。
さらに、サブサッカーなどの体験コンテンツの周りにも人が集まり、身近な街の中でちょっとした体を動かす体験を楽しんでいる姿が見られました。
「市民が自分の街の声や想いを共有できる場所がある」 「日常の何気ない空間で、もっと自分の街に関心を持てるきっかけがある」
単に綺麗に整備された道路というだけでなく、人が関わる「きっかけ」が配置されることで、日常の歩行空間が温かな対話と体験の生まれる場所に変わっていく。その変化の瞬間を目の当たりにし、胸が熱くなるような感動を覚えました。
小さな関心と応援から始まる、民間デベロッパーの歩み
見学を終えた後、一緒に参加した社内メンバーからも多くの気づきや感想が寄せられました。
一民間の不動産会社が、単独で街全体のウォーカブルな空間づくりを推進していくことは、決して容易なことではありません。 しかし、「まずは行政が中心となって進めているこうした取り組みに対し、一人ひとりが深い興味を持つことが大切な第一歩。そして、それを応援し、積極的に参画していくことから始まっていくのではないか」――メンバーの口から自然と出たその言葉に、私自身も深くうなずかされました。
私たちがさいたま市で手がけている賃貸マンション開発や、高砂の新築テナントビル「Solano URAWA」などのプロジェクト。 敷地と道路の境界線をどう馴染ませるか。1階のオープン空間や緑の配置によって、歩く人がふと息をつけるような「街の余白」をいかに作れるか。
行政が進めるこうした先進的な利活用実験に共鳴し、民間デベロッパーとしての自らのモノづくりを通してその歩みを後押ししていく。それこそが、私たちが果たすべき誠実な役割なのだと実感しています。

さいたま市とともに、人が主役の歩きたくなる街へ
行政・地域が一体となって取り組む「まちなかウォーカブル」という実践的な実験と、そこに集う市民の皆様のイキイキとした表情。
地域に根差す不動産デベロッパーとして、自分たちがこれからさいたま市の街並みに何を残していくべきか、その大切な方向性を社員一同で深く共有できた貴重な一日となりました。
自分が住む街、歩く街に誇りと愛着を持てる人を一人でも増やしていくために。これからも私たちは、さいたま市の街づくりの歩みに足並みを揃え、建物とその周辺に生まれる「人々の豊かな時間」にどこまでも誠実に、実直に向き合ってまいります。
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このコラムはロイヤルコーポレーションの街磨きコラムシリーズの一環として公開しています。
